There is no such thing as bad weather, only bad clothes.
悪い天気はない。あるのは不適切な服装だけ。
北欧に伝わる格言だそうですが、冬に閉ざされる国ならではの、不屈の精神が垣間見られますよね。北欧の子は、本当にタフ!話を聞くと、子育ての仕方にたくさんヒントがありました。
まず、タフな子に育つ秘密は、赤ちゃんの時から始まります。
赤ちゃんは冬だろうと、くるくると毛布に巻かれ、頑丈で完全フラットに寝かせられる大きな乳母車に乗せて外でお昼寝をします。外!?ええ、マイナス何十度という冬だろうと吹雪じゃない限り、外です。
理由は「赤ちゃんに必要なもので、新鮮な空気に勝るものはない。」
彼らにしたら、暖房をかけた汚い室内に子どもを置くなんて、もってのほか!という感覚なようです。赤ちゃんだけじゃなく、この新鮮な空気が大事だという感覚は強くて、冬に遊びに行っても、外がマイナスだろうが、薄くベランダのドアを開けています。暖かい季節なんてなおさら。
毛布の素材も、フリースは本当は良くないのよ、と言います。
理由は「温かすぎるから」
温かすぎていいことは絶対ない!と言います。彼らは完全装備をしても、モコモコに着込むことはありません。確かに動きが悪く、労働も遊びを阻害します。しかしそれ以上に、汗をかくことは、冬の屋外では命取り。マイナス30度のカナダで、うちの息子は汗をかき、綿のTシャツが凍ってひどい目にあいかけました。やはり湿気を逃がしつつ、暖かい空気を保って温めるが、自然な範囲で機能するウールに勝るものはないのでしょう。
この外でお昼寝は、保育園でも同じで、何台ものベビーカーが半屋外に並ぶのだそうです。スウェーデンは共働きだろうと、専業主婦の家庭だろうと、通える日数は違っても保育園に通えることが保証されているのですが、お昼寝するのはだいたい1歳までかな、ということです。確かにベビーカーには収まらなくなりますものね。蒸し暑い日本の夏は、ベビーカーなんてありえません。しかし冬のお昼寝の仕方には、いいヒントがありそうですよね。
さあ、では動き出した子どもたちはどう育つのか?
まず、保育園は、年中外で遊びます。雨だろうと、雪だろうと、よほどの吹雪じゃない限り、外で遊びます。しかもおやつも外で摂るのだそうです。子どもはそうしないと丈夫で働き者に育たないし、新鮮な空気ほど大事なものはないと言います。うちの子も、ちょっとびっくりするくらい、雨が降っていようが、曇っていようが、何も気にせず、外で遊ぼうと誘われます。
なんでそんなに外で遊べるのか?この秘密は、やはり適切な服装にヒントがありました。お下がりでもらったスノーブーツは、とても簡素で丈夫で、しかも動き回りやすいものでした。ゴム引きのズボンや、アノラック、どれも簡素で丈夫で機能的。ダウンのような、モコモコ動きにくいものではなく、雨風を防ぐ服を上手に使うのが印象的です。手袋、帽子、耳あてといった末端をしっかり守る装備を大事にするのも印象的です。体幹部は着込まず、末端をしっかり守る。日本の冬の服装と大きく違いますよね。ニューヨークエリアは、冬は連日マイナス5度前後で湿度も低いため寒いのですが、この方式で装備をすると、案外薄着でも、芯から冷えるようなことはなく、活動的に過ごせるんですよ。
こうやって保育園時代を過ごした子どもたち、小学校になるとどんな風に育つのか?気になりますよね。お下がりにもらったノーブランドのスニーカーが、軽いのに靴底が厚く、かかとも丈夫で素敵でした。マジックテープのフラップも機能的で、横4、5本ひも代わりのゴムテープが並んでいるのですが、ワンタッチで止められるので、どんな子でも履けて、1本のマジックテープよりずっと動きやすいのです。長男にも欲しかったので、どこで買ったのか聞いたところ、なんとスウェーデンの学校で支給された体育用の靴だったのです。靴まで支給というのでとても驚くとともに、とても感心しました。本当に子どもの身体を大事に育てようとしているんだなと思いますよね。体育は、やっぱり外での授業がたくさんあるようですが、面白かったのは、体育の授業の後、全員がシャワーを浴びるということです。毎回体育の後に、シャワーを浴びる。思いっきり汗をかいて、ちゃんと始末して衛生も保つ。保健体育という名前を冠するのだったら、ここまでやるとカッコいいですよね。すごく大事なことだと思います。
これに関しては、学校が避難施設化する地震大国日本なのだから、違う意味で見習ってもいいのかもしれないと思います。せっかくプールだってほとんどの学校にあるのだし、地域の必要な施設をもっと合理的計画的に考えて設計していくこと、すればいいんじゃないでしょうか
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